第22回 京都大学
情報学シンポジウム

実時間・実世界の情報学

2021年2月17日(水)13:00〜16:40

開催概要


テーマ: 実時間・実世界の情報学

仮想世界の情報技術がどれだけ進歩しても,私たちが実世界に生きる以上,実世界における実時間の情報処理も重要であり続けます。とくに,自動車をはじめとする機械システムではメカトロニクスの枠を越えた情報化・知能化が進んでおり,実世界の複雑な課題に対して高度な実時間処理を行う技術の開発や知能の源泉を探る研究が進んでいます。 第22回情報学シンポジウムでは「実時間・実世界の情報学」というテーマで第一線の研究者にご講演をいただき,情報学の広がりについて皆さんと考えたいと思います。

プログラム


13:00-13:10 開会の挨拶
河原 達也 京都大学大学院情報学研究科長
13:10-14:10 運転知能の構築と次世代自動運転に向けて
鈴木 達也 名古屋大学大学院工学研究科
時間的・空間的に変化する運転シーンにおいて,その変化より速い速度で実現される認識・予測・判断・計画・制御の各機能の集合体は「運転知能」と呼ばれます。LiDARに代表される昨今のセンシング・認識技術の進歩に伴い、各地で自動運転の実証実験が展開されています。しかしながら人間ドライバのような運転知能はいまだ道半ばであり,多くの課題を有しています。その一つが周辺他者(他車両のみならず,自転車や歩行者も含めて)とのインタラクションであり,この点を運転知能設計にいかに反映するかが今後の自動運転のカギとなります。本講演では,この視点から見た自動運転に対する最近の取り組みと今後の可能性を紹介します。
14:20-15:20 フィールドロボティクス ― 社会課題解決に向けて ―
深尾 隆則 東京大学大学院情報理工学系研究科
自動車の自動運転,ドローン,農業ロボットなどは,急速に研究開発が進んでおり,ただ自動で動くだけではなく,得られる情報を積極的に活用しながら,さらに発展し続け,革新を起こすものとして期待されています。本講演では,これらのフィールドロボティクス分野において,特に人工知能,センシング技術,制御技術をロバストに融合することにより,実世界における社会課題解決の基盤技術構築を目指す私たちの研究を紹介します。
15:30-16:30 知能はどこから生まれるのか? ― i-CentiPotとゾンビ化コオロギから紐解く知の源泉 ―
大須賀 公一 大阪大学大学院工学研究科
生物に「知」を感じる根源はどこにあるのでしょうか。本講演では,フッサールの現象学と制御学の視座に立ち,工学と生物学の二つの方向からこの問を考えてみます。工学側からは,最近我々が開発したムカデ型ロボットi-CentiPotを題材に,生物学側からは昆虫の上位脳機能を遮断するゾンビ化という操作を紹介し,両者の考察の接点として「知」の源泉を探ってみたいと思います。その結果,炙り出されるのは私達が提唱している「陰陽制御」であることを紹介します。
16:30-16:40 閉会の挨拶
加納 学 京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻長

参加登録


  • 参加申込方法:参加申し込みフォームから必要事項をご記入の上,情報学シンポジウムの欄の「参加する」にチェックを入れてお申し込みください.
  • 参加費:無料
  • 定員:400名

参加申し込みフォームは同時開催する第15回ICTイノベーションと共通のものです.情報学シンポジウムにご参加を希望される場合には必ず情報学シンポジウムの欄の「参加する」にチェックを入れてお申し込みください.参加申し込みをされた方には開催数日前を目安に,お申し込み時にご入力頂いたメールアドレス宛にZoomウェビナーへの参加方法を記したメールをお送り致します.参加方法が記されたメールが届かない場合には,お手数をお掛け致しますが,下記の問合せ先のメールアドレス宛にご連絡ください.

お問い合わせ


〒606-8501 京都市左京区吉田本町 京都大学大学院情報学研究科
第22回情報学シンポジウム実行委員会
infosympo22nd[アットマーク]sys.i.kyoto-u.ac.jp
([アットマーク]を@に変えてください.)

実行委員会
委員長 大塚 敏之 (京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻教授)
委員 櫻間 一徳 (京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻准教授)
星野 健太 (京都大学大学院情報学研究科 システム科学専攻助教)